タイトル:賛同者インタビューvol.4【井本 将太 様】

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本プロジェクトは、徳島県東みよし町における地方創生の一環として取り組んでおります。こちらのインタビューは、プロジェクトへ賛同いただいた、東みよし町並びに徳島県にゆかりのあり、現在は都市部でご活躍されている方を対象に実施してまいります。

第四弾は、徳島市のご出身で兵庫県神戸市ではアメリカ風メキシコ料理のバーの「YIS (ワイス)」を経営されながら、徳島でも「S.B.DINER TOKUSHIMA」というSNS映えすると話題のハンバーガーショップも開業され、神戸と徳島の二拠点でお仕事をされている井本 将太様にお話を伺いました

 

 

-徳島県はどちらのご出身で、幼少期はどのように過ごされていましたか?

那賀郡(なかぐん)という人口7000人ほどの町の出身です。

子供時代は野球に明け暮れていて、小3~高3まで部活などで続けていましたね。

親が阪神タイガースのファンクラブに入っていることの影響か、私自身も阪神ファンです。

祖父・祖母・母が徳島県の阿波町(現・阿波市)の方でドライブインや定食屋を経営していたので、いま飲食店経営をしている私としては、当時から影響を受けてきたのかもしれません。

高校卒業まで徳島に住んでいて、その後は大学進学のため福岡の方に移動しました。

 

 

-現在のお仕事とそこに至るまでの経緯について教えてください。

在学中でのアルバイト経験が大きかったと思います。

アパレルや飲食店でアルバイトをしていたのですが、バイト先のアパレル会社が経営するカフェが神戸にあるのですが、おしゃれなイメージもあってそこへの憧れが大きかったこと、地元出身の友人が何人か神戸にいたことが理由で、卒業後は神戸の方に引っ越すことにしました。また、地元の徳島との距離が近くなるということも理由の一つだったと思います。

当時は「カフェ」に憧れと言うか、かっこいいイメージを持っていて、そういったところで働きたい、いつかは自分でも開業してみたいと思いながら、カフェや神戸ならではのおしゃれなレストランなどの何店舗かで働いてきました。

独立は27歳のときです。

およそ5年間、色々な店舗で人やお店の管理といったことも学び、今から6年ほど前にこの「YIS (ワイス)」というバー・タコスのお店を開業しました。

 

 

たくさんの飲食店がひしめく競争の激しい神戸三宮エリアでの開業ということですが、苦労されたことや大事にされていることなどお聞かせいただけますか?

最初は勢いだけで開業したので、オープンしてから半年間ぐらいは無休で営業していました。幸い赤字になったことはありませんでしたが、やはり売上的に厳しい時期はありました。

そんなときに助けられたのは、「人のつながり」でしたね。

お店の界隈には、飲食店やアパレルショップなどが多く、そこの経営者やお店の皆さんとは懇意にさせてもらっていて、よくお店にも来てくださいます。

また近辺に住んでいる地元の友人なども応援してくれたことも大きく、本当に「人のつながり」があったからこそ、お店が厳しい時期も乗り越えてこられたと思っています。

だからこそ、自分にとっての故郷(徳島)・新天地(神戸))その両方の人のつながりを大事にした経営や接客を心がけるようにしています。

また個人的な嗜好からではありますが、お店では流れる音楽にもこだわっていますね。

「酒・メシ・音楽」でのアメリカ映画さながらのかっこいい世界観を創り上げたくて、私の好きなヒップホップやブラックミュージック、レゲエといったジャンルを中心に厳選した音楽を流すようにしているのですが、提供するタコスをはじめとした外国風メニューやお店の雰囲気ともマッチしていると好評をいただいています。

タコスはグルテンフリーのとうもろこし100%にこだわって生地から手作りしていて、チリ(唐辛子)もメキシコから取り寄せしたりと、本場の味に負けないほどにこだわって作っています。

 

 

-神戸と徳島で二拠点生活をされていると伺いましたが、徳島の方ではどのようなお仕事をされているのでしょうか?

徳島では「S.B.DINER TOKUSHIMA」というハンバーガーショップを2年ほど前に開店しました。

S.B.DINERは神戸が発祥で、私の先輩にあたる方が始めたお店です。

以前から徳島でも何かやってみたいという想いは持っていました。

まだ「SNS映え」という言葉もそれほどまで使われていない時期でしたが、こういった見栄えのする食べ物は徳島の方には少ないと感じていましたので、きっと地元の皆さんにも喜んでもらえるのではと思って、先輩からのれん分けしてもらって徳島でオープンさせました。

その後、「SNS映え」という言葉も流行り、首都圏を中心としたクラフトバーガー人気の影響もあって徳島でも大きな反響をいただくことができました。

S.B.DINERのハンバーガーは、牛100&で肉感をしっかりと出すため粗びきのミンチと細かいミンチを独自のブレンドで配合しています。

また神戸のS.B.DINERと同じではなく、やはり「徳島らしさ」を出していきたいと思い、これまでに上勝ビール(地ビール)を扱ってみたり、地元農家の友人が育てているスダチを使ったカクテルを開発してみたりと、可能な限りではありますが、地元食材は積極的に活用するようにしています。

こういった地元発の商品は他県から徳島に来られた観光客の方に喜ばれるかと思っていたのですが、地元のお客様からの反応も想像以上に良くて、地元の方からもたくさんご注文いただけていることが印象的でした。やっぱり私も含め、みんな地元が好きなのでしょうね(笑)

 

そのように神戸と徳島でそれぞれお店を持ったことで、私の仕事のスタイルも変わってきました。

普段は神戸の方で家族一緒に住んでいますが、徳島にもアパートを借りて私自身は二拠点生活をしています。

拠点を二つ持ち、神戸と徳島のそれぞれで生活や経営の基盤を持つということについては、通勤が大変ではありますが、どちらの友人にもすぐに会えることが私にとっては楽しみですね。それに通勤中も、高速バスの中で好きな動画を視ながら移動していますので、大変だと言いながらも案外それを楽しんでいるのかもしれません(笑)

 

それぞれの地域で「本業」として仕事をしているからこそ、地域による違いを見つけることもありますし、離れた場所のいろんな人と関係を作れることが醍醐味だと思っています。

 

-今後の展望を教えてください。

20代の頃には、バーの経営に憧れて今のお店を始めたのですが、次は居酒屋の経営にも挑戦してみたいですね。

「YIS (ワイス)」の方も近々改装していこうと思っていますので、それが落ち着いたらまた神戸で居酒屋をオープンさせたいと考えています。

「YIS (ワイス)」が私の音楽好きを反映させたお店だったので、居酒屋の方はもう一つの好きなものである野球をコンセプトにしてみてもいいかなとか思っています。

野球好きな人が集って、球場でお酒を飲みながら観戦するような感覚やコミュニティを味わえる居酒屋なんかが作れれば最高ですね!

また、展望というよりは、まだ「将来の夢」と言うべきかもしれませんが、いつかは自分の飲食業での経験を活かして、実家の那賀郡(なかぐん)の方でツリーハウス経営にも挑戦してみたいと思っています。

「田舎の人はなぜか山を持っている」という田舎あるあるですが、私の実家でも山を一つ所有しています(笑)

今はなにも活用されていないので、是非そこを整備してキャンプ場にしたり、ツリーハウスとしてバーを運営したりできれば、都市部や地元の人もみんなが集まれて、非日常的な体験や出会いもできる面白い場所になるのではないかとイメージしています。

私自身が仕事を通じて学び、大切さを感じてきた「人のつながり」というものを、今度は色んな方に共有していくことで、さらに大きなつながりができていくのではないかと感じています。

そこに野球や飲食、音楽など、自分も楽しめて皆さんに提供していけるものを掛け合わせた都市部と徳島の架け橋になれるような新しい場所を、ぜひ地元で作っていきたいと思い描いています。